日経平均株価が高値圏で推移し、NISAを活用して株式投資を始められた方も多いのではないでしょうか。私自身、数年前から株式投資を始めて、日々の値動きに一喜一憂しています。株価が上昇している時、投資家の関心は「次にどの株が上がるのか」に向かいます。AI、半導体、ハイテク株など、将来の成長が期待できる資産に資金を振り向けることは、資産形成において重要な選択肢の一つです。しかし、資産運用で本当に大切なのは「攻めること」だけではありません。値上がりを狙う資産を持つことと同じくらい、安定した収入を生み出す資産を持つことも重要です。そこで今、改めて注目したいのが「東京都心の家賃」です。

株価には必ず波がある

株式市場は、企業業績だけではなく、金利、為替、海外情勢、投資家心理など、さまざまな要因によって日々変動します。昨日まで好調だった銘柄が、世界情勢や金融政策をきっかけに大きく下落することも珍しくありません。もちろん、株式投資には大きな成長を期待できる魅力があります。
一方で、マンションから得られる「家賃」は、株価のように毎日価格が変動するものではありません。入居者との賃貸借契約に基づいて、毎月一定の家賃収入を得られることが不動産投資の大きな特徴です。もちろん、空室、賃料下落、修繕費など、不動産ならではのリスクがあります。それでも、株式の値上がり益とは異なる「毎月のインカム」を生み出せることは、資産運用を考えるうえで無視できないポイントです。

なぜ東京都心のマンションは「ディフェンス資産」になり得るのか

その理由の一つが、東京都心に集まる「住みたい人」「住む必要がある人」の存在です。東京には、企業、オフィス、大学、商業施設、医療機関、交通網など、さまざまな都市機能が集積しています。そのため、

・「職場へのアクセスを重視したい」
・「通勤時間を短くしたい」
・「駅の近くで生活したい」

といった住宅需要が生まれます。在宅勤務が普及した現在でも、すべての仕事が完全なリモートワークになったわけではありません。また、東京都心では住宅用地そのものが限られているため、駅近など立地条件の良いマンションは、立地によって築年数が経過しても一定の賃貸需要を維持しやすいと考えられます。また、日本における人口減少が取り沙汰されておりますが、単純に「人口が減るから住宅需要も減る」とは言い切れません。むしろ人口減少が進む日本において、人口と需要が集中するエリアと、そうでないエリアとの二極化がより鮮明になってくると考えられます。だからこそ、同じ「マンション」という不動産でも、どこにあるかが非常に重要になるのです。人口流出が続くエリアの物件と、都心の駅近物件では、賃貸需要に大きな差が生まれ、取れる家賃収入も都心の方が大きくなると考えられます。

株式が「攻め」なら、不動産は「守り」

もちろん、これは「株より不動産の方が優れている」という話ではありません。むしろ重要なのは、役割が違うということです。株式には、大きな成長を狙える可能性があります。一方で、不動産には、保有することで毎月の家賃というインカムを得られる可能性があります。イメージとしては、

株式=資産価値の成長を狙う「攻め」
東京都心のマンション=家賃収入によるインカムを狙う「守り」

という考え方です。資産運用において重要なのは、すべてを一つの資産に賭けることではありません。値上がりを狙う資産と、安定した収入を狙う資産を組み合わせる。これが長期的な資産形成では非常に重要になります。

「株高だから不動産」ではなく、「株高だからこそ分散」

株価が上昇している今だからこそ、考えてみたいことがあります。もし資産のほとんどが株式だった場合、株式市場が大きく下落した時、資産全体が同時にダメージを受けてしまいます。しかし、株式とは異なる値動きをする資産を持っていれば、ポートフォリオ全体の安定につながります。特に東京都心の駅近・賃貸需要の強いマンションは、「売却して利益を狙う」だけではなく、「保有して家賃を受け取り続ける」という選択肢を持てることが大きな特徴です。資産価格だけを見るのではなく、保有している間にどのような収入を生み出せるのか。この視点を持つことで、不動産投資の見え方も変わってくるのではないでしょうか。

まとめ

投資というと、「いくら値上がりするか」に目が向きがちです。しかし、長期的な資産形成を考えるのであれば、値上がりを期待する資産だけではなく、安定した収入を生み出すことを目指す資産を組み合わせるという考え方も大切です。景気が良い時にも収入を生み、景気が悪くなっても需要が残り、インフレになれば資産価値の上昇も期待できる。そんな資産をポートフォリオの一部に組み込むことには、大きな意味があります。株価が上昇している今だからこそ、「もっと上がる株はないか?」だけではなく、「もし株式市場が大きく下落したとき、自分の資産を支えてくれるものは何か?」という視点を持ってみてはいかがでしょうか。東京都心のマンションは、その答えの一つになり得る資産です。「攻める資産」と「守る資産」どちらか一方ではなく、それぞれの特徴を理解したうえで組み合わせることが、これからの資産形成を考えるうえで重要になってくるのではないでしょうか。「自分の場合、不動産をポートフォリオに組み入れる意味があるのか」「どのような立地、物件なら賃貸需要が期待できるのか」といったご相談も承っております。株高の今だからこそ、株式以外の資産についても一度考えてみてはいかがでしょうか。