自分で所有する物件の賃借人が長く入居することに対し、ポジティブな印象を持たれる方が大半ではないかと思います。
事実、長く入居頂ければ、それだけで投資物件最大のリスク【空室】を防げ、賃料が入り続けます。
賃借人にいかに入居してもらうか、長く住んでもらうかを焦点に置いて物件探しされる方もいることは容易に想像できます。
弊社管理物件の平均入居年数は約3年、賃借人の事情次第で期間が短くなるか、長くなるかが異なってきます。
そこで長く入居することのメリット・デメリットをまとめてみました。

【メリット面】

オーナー目線

  • 賃料を安定的に得られる
  • 更新の際に更新料が発生し、臨時収入になる
  • 空室時のストレスが軽減

賃借人目線

  • 引越しの手間・費用がかからない
  • 周辺環境に慣れ、住み心地が良くなっていく
  • 家賃を維持しやすい

【デメリット面】

オーナー目線

  • 賃料の増額が狙いにくい
  • 退去時の原状回復費用が高額になる可能性

賃借人目線

  • 設備仕様の経年劣化により、余計なストレスが発生する可能性
  • 周辺環境の変化
  • 退去時のクリーニング代が高くなる

 

一長一短でどちらがいいと明確な判断は難しいかと思います。
オーナー様が安定を求めるのか、アグレッシブに収益増加を狙うのか、それにより左右される部分です。
正直、入居期間は運といってしまってもいいぐらい自助努力で左右されづらい部分となります。
また、退去による原状回復費は大きな支出の1つであるといえ、入居期間中の設備故障や交換作業などを検討中から気にされる方もいます。

弊社が管理する物件の退去時の事例を紹介します。

 

  • 築年数:築33年(1992年築)
  • 間取り:1K(25.06㎡)
  • 入居年数:30年~
  • 内装業者2社から相見積もりを実施

 

相見積もりの結果、約82~85万円の原状回復費用が必要になることがわかりました。
原状回復費用の中には、壁紙・天井クロスの張替え、フローリング張替え、浴室換気扇交換、トイレ便座交換など項目は多岐におよびます。
ただ、30年という長期入居により、安定した賃料収入を得られていたことを考慮すると、収益の方が圧倒的に大きくなり、トータル支出で見れば大きくはないのかもしれません。
大きなお金は動きますが、広い視野、多角的な考え方も必要ではないでしょうか。

【まとめ】

過去の修繕履歴を確認できれば急遽支出が発生する可能性を念頭に置け、入居者履歴を確認できれば入れ替わりの激しい物件なのか、入居期間の長い物件なのか傾向がわかってくるはずです。
既に価格や立地条件は外せない検討ポイントとして周知されておりますが、管理面、特に履歴を確認することも良い物件を掴むポイントではないかと思います。
新築物件では過去の実績はなく、販売会社と管理会社の統率が取れてなければ情報の開示もありません。
弊社を含む、ディベロッパーであればグループ管理され情報も容易に入手できます。
管理を買え、と言われることも増え、購入してその後の運用まで含めて検討していくことが必要ではないでしょうか。

弊社では都内23区を中心に物件紹介をしており、上記の管理実績も提供可能ですので、ご関心頂けましたら、ぜひ一度お問合せくださいませ。